不動産に関する手続きで「土地家屋調査士と司法書士、どちらに頼めばいいの?」と迷ったことはありませんか?
実はこの2つの資格は扱う登記の種類がまったく異なります。この記事では、それぞれの仕事の違い、費用の比較、どちらに依頼すべきかをわかりやすく解説します。
土地家屋調査士の仕事領域
土地家屋調査士は、不動産の「表示に関する登記」の専門家です。簡単に言えば「土地や建物の物理的な情報(形状・面積・構造)を登記簿に登録する」仕事です。
土地家屋調査士の主な業務
- 境界確定測量:土地の境界を測量・確定する
- 土地分筆登記:1つの土地を2つ以上に分割する
- 土地合筆登記:複数の土地を1つにまとめる
- 地目変更登記:土地の用途(田→宅地など)を変更する
- 地積更正登記:登記面積の誤りを修正する
- 建物表題登記:新築建物を登記簿に登録する
- 建物表題変更登記:増築・改築による変更を登記する
- 建物滅失登記:解体した建物の登記を抹消する
- 建物区分登記:1つの建物を区分所有にする
共通するのは、すべて「物(ぶつ)」に関する登記であることです。
司法書士の仕事領域
司法書士は、不動産の「権利に関する登記」の専門家です。簡単に言えば「誰が所有者か、担保は設定されているか」を登記簿に登録する仕事です。
司法書士の主な業務
- 所有権保存登記:新築建物の所有者を初めて登記する
- 所有権移転登記:売買・相続・贈与による所有者変更
- 抵当権設定登記:住宅ローンの担保を設定する
- 抵当権抹消登記:ローン完済後に担保を抹消する
- 相続登記:相続による所有者変更
共通するのは、すべて「権利」に関する登記であることです。
違いの比較表
| 土地家屋調査士 | 司法書士 | |
|---|---|---|
| 扱う登記 | 表示に関する登記(物理情報) | 権利に関する登記(所有権等) |
| 具体例 | 測量、表題登記、分筆、滅失 | 所有権移転、抵当権設定、相続 |
| 現地調査 | あり(測量機器で実測) | 基本なし(書類作成が中心) |
| 費用帯 | 3〜100万円(測量規模による) | 3〜15万円(登記の種類による) |
両方が必要なケース
以下のようなケースでは、土地家屋調査士と司法書士の両方に依頼が必要です。
新築一戸建ての場合
- 建物表題登記 → 土地家屋調査士
- 所有権保存登記 → 司法書士
- 抵当権設定登記(ローンの場合) → 司法書士
土地を分筆して売却する場合
- 境界確定測量・分筆登記 → 土地家屋調査士
- 所有権移転登記 → 司法書士
相続した土地を分割する場合
- 分筆登記 → 土地家屋調査士
- 相続登記(所有権移転) → 司法書士
両方に依頼が必要な場合、どちらかの事務所がもう一方を紹介してくれることが多いです。
どちらに相談すればいいか迷ったら?
| こんな時は… | 相談先 |
|---|---|
| 境界がわからない | 土地家屋調査士 |
| 土地を分けたい | 土地家屋調査士 |
| 新築した | 土地家屋調査士(表題)→ 司法書士(保存) |
| 建物を解体した | 土地家屋調査士 |
| 相続で名義変更したい | 司法書士 |
| 不動産を売買する | 司法書士 |
| ローンの担保を設定 | 司法書士 |
迷った場合は、どちらに相談しても適切な専門家を紹介してもらえます。まずは気軽に問い合わせてみましょう。
まとめ
土地家屋調査士は「モノ(物理情報)」の登記、司法書士は「権利」の登記の専門家です。不動産の手続きでは両方が必要になるケースも多いため、まずはどちらかに相談し、必要に応じてもう一方を紹介してもらうのがスムーズです。
